書こう書こうと思いながらもう3月。遅ればせながら、毎年恒例の経済関係の仮説を。
2020年4月以降続いている「前門の信用収縮(=経済情勢(大)悪化)、後門の過剰流動性(高インフレ)」という複雑な状況は、今年さらに深刻化し、難しい舵取りが求められる1年になると考えている。
世界経済は、各国/各地域の中央銀行や政府の政策次第では、高インフレが再燃し、その上で景気後退が顕在化する可能性がある。
特に、今年後半以降は、金融危機や大規模なデフォルトといった致命的な経済状況の悪化が顕在化するリスクを考慮しておく必要があると考えている。
このような状況を踏まえ、私は2025年を「リスクオフに備え、自らのポジションのディフェンシブ度合いを強化する年」と位置付けている。具体的には、以下のような方針である。
- 高インフレ下でも価値が維持されやすい、棚卸資産を扱う事業への経営資源の重点配分を継続する。
- 法定通貨の価値下落リスクを管理するため、ゴールドの留保(積増)を継続する。
経済状況の悪化がいつ来るかは不確実で、かつ、誰にも分からないものであるが、いずれにせよ早めの準備が重要である。
事業のピボットには時間がかかるため、常に先を見据え、変化に柔軟に対応できる体制を構築しておく必要があると考えている。