はじめての皆様へのご挨拶

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2026年7月2日木曜日

2026年の想定

2026年も既に半分が過ぎてしまった。

もはや「2026年の想定」などと語る時期でもなくなってしまった感があるが、毎年恒例(と自分で勝手に思っている)なので、遅ればせながら書いておこうと思う。


まず、世の中のマクロ経済に対する見方を見ていると、どうも極端なものが多いように感じる。

今現在で私が持っているマクロ環境観は、「悪いと思っている人がそう思っているほど悪くなく、良いと思っている人がそう思っているほど良くない」というものである。

(あくまで長期時間軸での想定であるため、短期的に切り取ると振れ幅は大きいものとなる。いずれにせよ、直線的な悲観論も楽観論も、現実の複雑な経済循環を捉えきれてはいないと捉えている。)

あえて一言で言えば、全体として見ると「ぬるま湯のギリギリスタグフレーション」といったところだろう。


その上で、2026年後半はここからの転換点をどう読むかが重要になると考えている。

これまでのインフレは、地政学的要因などにより石油等のエネルギー資源が(安価に)入ってこないことを起点としたコストプッシュ型のインフレであった。

この地政学的な制約については、今後は各国・各社のサプライチェーンの冗長性の向上を含め少なくとも一定程度以上の緩和というのを頭に入れている。

そして、もしそうなれば、これまで物価高で抑圧されていた需要が一気に噴出し、デマンドプル(需要過多)型のインフレのような動きを示す可能性があると捉えている。

(例えば、AI関連で起こっているサービス利用料金の上昇傾向(トークン利用料金の実質的な上昇)は、もちろんハイパースケーラーたちのキャッシュフロー等の理由も多分に含まれている上で、この需要過多も生じているものと捉えている。)


問題は、その先である。

ここで問われるのは「その需要を継続的に支えるカネはどこにあるのか」という点である。

大半の中小企業や個人、あるいは政府の債務余力は、既に限界に近付いていると妄想している。これが仮に正だとすると、需要の爆発が起きたとしても、それを長期にわたって支える実体的な購買力が存在しないということが起こり得る。

とどのつまり、需要が盛り上がったとしてもそれは短命に終わり、どこかで必ず消費者が価格について行けなくなるラインに激突するということである。


需要が減少に転じたとき、市場で起きるのは需要減少からの価格競争、そしてそれに伴うマクロ的な信用収縮である。

ここ数年、事業の継続においていかに価格転嫁できるか(インフレに耐える力)が重要視されてきた。しかし、消費者がついてこられなくなった市場で無理な価格転嫁を続ければ顧客は離れ、価格を下げれば利益が圧迫される。

そうなると、単純に価格転嫁できるかどうかも重要だが、それ以上に「財務体力」の方が問われるのではないかと思う。

需要が細り、一時的な赤字を許容してでもシェアを維持しなければならない局面が来たとき。あるいは、さらなる金融引き締め下で市中のマネーが枯渇し始めたとき。

即時の利益と将来の利益のプール(現預金や自己資本)を持ち、金融機関から選別されず、悪環境下でも資金を引っ張ってこれる信用力(高い質のBS)を持っておくことが命綱となるのではないか。

(調達先の分散や、有事の際の現預金の確保など、ミクロの単位での「兵糧攻め対策」ももちろん必須であると考えている。)


では、そのような信用収縮や資金枯渇のリスクを想定しながらも、私自身は方針を変えるのかと言えば、引き続き食糧・エネルギー・有体物の原材料を押さえる方針に変更はない。

需要が蒸発し、財務体力が問われる局面においては、現預金を手元に厚く持つのがセオリーではある。

しかし、資源のブロック化や世界的な分断が不可逆的に進行している以上、いざという時に「カネを出しても必要なモノが手に入らない」という事態のほうが、事業継続においてより致命傷になると捉えているためである。

どれだけ経済構造が変化し、景気循環が上下しようと、長期のサイクルにおいて最終的に人間の生活基盤を支える有体物の価値、そしてそれを確保するチャネルの価値は揺るぎないと考えている。

2026年の残り半年という時間軸でここに書いたこと全てが起こるとは考えていない上で、ここからの数年も、最も俯瞰的なところから見た方針は、このあたりの感覚をまずはベースとしている。

2025年3月9日日曜日

2025年の想定

書こう書こうと思いながらもう3月。遅ればせながら、毎年恒例の経済関係の仮説を。


2020年4月以降続いている「前門の信用収縮(=経済情勢(大)悪化)、後門の過剰流動性(高インフレ)」という複雑な状況は、今年さらに深刻化し、難しい舵取りが求められる1年になると考えている。

世界経済は、各国/各地域の中央銀行や政府の政策次第では、高インフレが再燃し、その上で景気後退が顕在化する可能性がある。

特に、今年後半以降は、金融危機や大規模なデフォルトといった致命的な経済状況の悪化が顕在化するリスクを考慮しておく必要があると考えている。


このような状況を踏まえ、私は2025年を「リスクオフに備え、自らのポジションのディフェンシブ度合いを強化する年」と位置付けている。具体的には、以下のような方針である。

  • 高インフレ下でも価値が維持されやすい、棚卸資産を扱う事業への経営資源の重点配分を継続する。
  • 法定通貨の価値下落リスクを管理するため、ゴールドの留保(積増)を継続する。

経済状況の悪化がいつ来るかは不確実で、かつ、誰にも分からないものであるが、いずれにせよ早めの準備が重要である。

事業のピボットには時間がかかるため、常に先を見据え、変化に柔軟に対応できる体制を構築しておく必要があると考えている。

2024年12月28日土曜日

2024年の想定を振り返る

今年も残すところあとわずかとなった。

1年を振り返る時期ということで、2024年の経済循環の想定としてきたものを振り返る。


まずは年初(2024/1/30「2024年の想定」)のものについて。

想定1:東京圏における賃金インフレ

→想定通り、一定の賃金インフレが見られた。実際に大企業を中心に賃上げが行われ、中小企業でも東京圏を中心に一定の賃上げが見られた。

想定2:日銀のマイナス金利解除とその先の金融引締の慎重姿勢

→概ね想定通り、日銀がマイナス金利を解除した上で、その後は追加の引き締めは1度は行ったものの、結局は慎重な姿勢に転換・維持している。市場の反応については、想定と若干異なり、一時的にある程度急激な変動は見られたものの、過剰な価格形成とまでは至っていないように見える。

想定3:東京圏とそれ以外の地域との乖離拡大

→想定したほどの大きな乖離には至らなかった。東京圏とそれ以外の地域で経済状況に差が見られる状況は継続しているが、東京圏以外で明確にはディスインフレが実現しなかった。


次に7月(2024/7/25「2024年下半期~2025年夏あたりまでの超ざっくり想定」)のものについて

想定:法定通貨価値(≒物価)は、ディスインフレからのインフレ再燃、経済情勢は、(現状横ばい~やや下方向と捉えているところからの)一旦上向いた後、下方向転換

→概ね想定通り、一時適度なインフレ(ディスインフレ)で推移した上で、年末は再び円安方向に向かっている(ただし、国民全体としての体感は、適度なインフレ下という認識ではなく、高インフレであるという認識が強いと思う。)。経済情勢は、数値上は横ばい~上向きで推移しているが、上記の想定は2025年夏までの時間軸であるため、今後の下方向への転換があれば想定通りとなる。


全体的には、特に経済循環の想定について、完璧ではなかったものの、大外れはしなかったというところではないかと捉えている。

一方で、市場の反応(具体的な値動き)の想定については、考えていたよりも落ち着いていた/明らかに上だった点、率直に個人の”イケイケドンドン”を甘く見ていたものによる。

個人的には、裸のリスクテイクについては「やってしまった後悔よりやらなかった後悔」だと強く思う。多少置いていかれて最高のパフォーマンスとは言えなかったとしても、それなりのパフォーマンスを上げられたのであれば、まずは及第点を付けると良いと考えている。

2024年9月4日水曜日

某帝に二正面作戦ができる程度の余力はあるのか?

あくまで現時点での想定ではあるが―


中東方面についての某帝(現政権&民主党側次期政権担当候補)は、そうは言っても某朗が本気でカッとまではならない程度で事を済ませたいのではないかと思う。

反面、某帝がそういう方向に行きたがれば行きたがるほど、某帝を何が何でも巻き込みたい某国(というか某首相やね)は過激な動きをするという構図に見える。

共和党側次期政権担当候補は、皆ご存知のとおり、某朗が本気でカッとなってでもやってやるというファイティングポーズ状態だろう。


東欧方面についての某帝(現政権&民主党側次期政権候補)は、正直、相当興味が薄くなってきているのではないかと思う。

反面、こちらも、某帝がそういう方向に行きたがれば行きたがるほど、某帝を何が何でも巻き込みたい某国(某大統領)は目先の(見た目の)戦果を上げる動き―たとえそれが中長期的な戦略/戦術上、好ましくないことであったとしても―をするという構図に見える。

なお、共和党側次期政権担当候補は、こちらについては皆ご存知のとおり、手を引く気であろう。


いずれの候補者が某帝の次期政権を担当するにしても、方法論は異なれど、(あくまで後方から支援しているだけであるとはいえ、それでも)二正面作戦は極めて難しいということである。

某帝軍は確かに世界一強い。他の条件(変数)が全く同一で直接的な武力による戦争を1対1でやった場合、少なくとも敗北を喫する可能性は限りなく低いだろう。

しかし、兵站(≒経済力/生産能力)などまで含めてどこまでやれるかというと、私は二正面作戦(某中が動けば三正面となる)をやれるほどの余力はないのではないかと捉えている。


私は、二正面作戦(/三正面作戦)が長引く、かつ、これまで以上に資源を投入すると、高インフレ再燃の起爆剤となりうると捉えている。

その先に現国際基軸通貨の通貨価値がどうなるのかはまだ確定的な想定は付かないが(2~3の想定まではしている。)。

果たして某帝は、その危険を犯してまで徹底してやるのだろうか?(なお、中東方面についてはそれでもやるかもしれないと想定している。)


マクロが慌ただしい中でミクロ(特に、我々個々人)にできることは極めて限られている。どこでポジションを取るかという決断だけだ。しかし、それは極めて難しいことでもある。

そういった中でも1つだけ言えることは、「事業所得/給与所得はええと思うよ」である。

2024年7月25日木曜日

2024年下半期~2025年夏あたりまでの超ざっくり想定

個人的なここから半年~1年程度の時間軸での想定は、法定通貨価値(≒物価)はディスインフレからのインフレ再燃、経済情勢は(現状横ばい~やや下方向と捉えているところからの)上方向転換からの下方向転換、としている。

故に、既に取っているリスクは(適宜縮小しながらではあるが)引き続き持ち続ける一方、時間軸を中期で見てのスタグフレーション下での価値変動というのを頭に、時間を掛けて事業のポートフォリオを組み替え(続け)ているところである。


余談、リスクテイクするに際しては、「損の最大値/中央値のマネジメント」というのが最も重要なことの1つであると捉えている。

(もちろん、経営手法などをより深く(より広く)学ぶということもとても重要である。)

(なお、私のこれまでの学びとしては、本来的には何かしらの経営手法を用いるというのは「損の最大値/中央値のマネジメント」も含有するものであると理解している。)

2024年4月30日火曜日

経済の”色”の変わり目の可能性…か?

年初に2024年の想定として「短期的には、日本に関しては、適度なインフレ下(ディスインフレ下)での経済情勢の良化」を優位としたが、この”短期的には”という期間の終わりの始まりを感じ始めている。

上の想定はマクロを見てのものだが、ここ最近、少しずつではあるものの、身近で見聞きするところで景気の良くない話がチラホラ入ってくるようになってきたためである。

まだ決定的なものとは捉えておらず、現時点で経済情勢の悪化に決め打ちしてベットするものではない。

その上で、それでも、今後はこのことを多少頭に入れてリスクテイク判断/決断を行っていくということにする。

2024年1月30日火曜日

2024年の想定

2020年4月から「前門の信用収縮(=経済情勢(大)悪化)、後門の過剰流動性(高インフレ)」という想定を唱えてきたが、2024年も引き続き(2025年までは)この想定を継続している。

ただし、2024年内(少なくとも上半期まで)という時間軸で見ると、インフレの高進/低下がどうなるかは分からないという上で、致命的な経済情勢の悪化というのは考えづらいのではないかと想定している。

また、「東京および東京圏」と「それ以外の地域」で、これまで以上に状況が乖離する(乖離幅が高まる)と想定している。


こう考える理由の1つ(他にも様々なことを見て考えているが、とりあえずの例示)としては、少しずつ出てきつつある今春の大企業のベースアップについての状況にある。

既に広く知られているとおり、このベースアップについて、ざっくり見ている限り現時点では、だいたい3%~5%の幅の中のどこかというのが落ち着きどころではないかと捉えている。

大企業の賃金については、多少なりともインフレ傾向で進むことになるだろう。


これを受けて、日本銀行の判断はまた難しさを増すのではないかと妄想している。

上で述べたとおり、大企業(端的に言うと、東京および東京圏)では賃金インフレが進むと想定している。そのため、日銀はマイナス金利解除まではしたいものと想像している。

しかし、東京圏以外では、インフレ率が低い(デフレ圧力が強い)。定性面を見ても、(定量面以上に)この傾向にあると捉えている。そのため、この観点で見ると、日銀は金融引き締めと受け取られかねないことをしたくないものと想像している。

(余談、マイナス金利を解除すると、市場(特に、外国人)はゼロ金利解除までも想像すると想定している。ひいては、過剰な価格形成を誘発する可能性があるものと想像している。)

米国の政策金利が低下方向に転換すると想定されている今、市場をあまり刺激したくはないのではないかと思う。

政策決定というのは、(セーフティネットを用意した上で)まずは最優先事項を手当てする、ということであるが、そうなると、基本的に強者側を”最優先事項”とすることは難しいと思っているので、本件についておそらくは「東京圏以外」を取ることになるのではないかと仮説立てている。

つまり、マイナス金利解除まではするとして、その先は踏み込まず、結果、東京および東京圏はインフレ/それ以外はディスインフレ(ないしデフレ)、というのが最優位の想定ということになる。


米国は「ノーランディングかソフトランディングか」と巷で言われている。

このフレーズを借りると、私は、日本(米欧もであるが)は「ソフトランディングかハードランディングか」というのが基本的な想定している上で、具体的に以下の3パターンを想定している。

  • 高インフレを伴ったソフトランディング
  • 高インフレを伴ったハードランディング
  • 高インフレを伴わない(デフレを伴った)ハードランディング

その上で、より短期的には、日本に関しては、適度なインフレ下(ディスインフレ下)での経済情勢の良化を第一の想定としている。

なお、日銀がマイナス金利を解除した場合でも、それだけでは経済情勢に大きな影響を与えないのではないかと考えていることも補記しておく。

また、地政学面の事象により、資源価格等が高騰することで世界的に高インフレが再来するパターンというのを頭に入れていることも補記しておく。

2026年の想定

2026年も既に半分が過ぎてしまった。 もはや「2026年の想定」などと語る時期でもなくなってしまった感があるが、毎年恒例(と自分で勝手に思っている)なので、遅ればせながら書いておこうと思う。 まず、世の中のマクロ経済に対する見方を見ていると、どうも極端な...