社会が豊かになるというのは、私たちが買えるモノや利用できるサービスが増えることだ。
そして、それらが、それを必要とする、あるいは望む1人でも多くの人に届くこと。
決してお金の量そのものが増えることではない。
物凄く単純化した金融緩和がインフレになる理由
— あらいずみしぃ🐟 (@observer_jp) October 14, 2025
世の中にお金が総額1000円だけ流通している時に
缶ジュースが100円だったとする
お金の量1000:ジュースの価格100
そこに9000円供給すると総額10000円が流通する
相対的に缶ジュースの価格は
1000:100=10000:Xで1000円ってことになる…
お金の量を増やす金融政策ももちろん必要なときには必要なのだが、それはモノやサービスを生み出す「生産力」という裏付けありきである。
この例が示すように、社会に存在するモノやサービスの量が変わらないのであれば、お金の量を増やしても個々のお金の価値が薄まるだけなのだ。
生産力の裏付けなきインフレ(通貨インフレ)で恩恵を受けるのは、株式や不動産、ゴールドなどの「資産」を持つ人々だ。
そして、それらの資産には先行利益性と規模の経済性がある。
つまり、1日でも早く、1円でも多く、それらを持っている者に有利ということ。
こうした構造の中では、労働や挑戦による新しい価値創出よりも、「既にある資産」をどれだけ保有しているかが各人の経済状況を左右する。
社会学的には、経済格差が拡大すると、社会の信頼関係が失われ、犯罪や不正行為が増えるという研究もある。
治安が悪い国や地域でより若い人たちは夢や希望を持って生き生きと人生を歩むことができるものだろうか。
また、情緒的な面を置いておいたとしても、一般的に、治安の悪い国や地域というのは、経済循環が適切に回りづらいであろうことは容易に想像できる。
これはこれから社会に出る(そして、その多くは「既にある資産」を持ち合わせていない)若い人たちにとって良い構造なのだろうか?
経世済民ヲタクとして、そして2児の父として、考えさせられるのだ。
豊かさとは何か――この問いは、ますます重く感じられている。
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